誰もが楽しみなハロウィン。
勿論、俺だって楽しみにしていた人間の一人。
だって、この日は…。
Trick or … ?
「ギル!トリックオアトリートっ!」
俺は親友であり従者でもある、ギルバートに手を差し出した。
ギルはこの日の為だけに作ったお菓子を俺に手渡し、大きな溜息をつく。
「お前が言ってたパンプキンブリュレ、作るの大変だったんだぞ?」
「えへへー!でも、ギルじゃなきゃ作れないでしょ?こんな大変なお菓子」
俺はハロウィンの一週間前、ギルに『パンプキンのクレームブリュレ』を作って欲しいと頼んでいた。
だって、雑誌で見てすっごく食べたくなったんだもん。
「んじゃ、頂きまーすっ!」
一口食べてみて。
思わず唸ってしまう位に美味しかった。
「もう、最っ高!さすがギル、めちゃくちゃ美味しいよっ!はい、一口分けてあげる」
「えっ、いや…俺は…」
「遠慮しないの!ほら!」
無理やり口に押し込んで食べさせる。
真っ赤になって、ほんとに可愛い。
「ね、美味しいでしょ?」
「あぁ、…というか、糖尿病になりそうな位の甘さだな…」
「それが良いんだよっ!」
それからも暫らくアリスやブレイクも交えて談笑して、日付が変わる頃に俺は自室に戻った。
パタン、とドアを閉めた瞬間、目の前の世界が真っ暗になった。
深層意識の中でだけ会える、ジャック。
『やぁ、オズ。随分と楽しそうだったね』
「うん!ギルがさ、頼んでたプリン作ってくれたんだ!甘くて、ふんわりとパンプキンの味がして、ほんのりカスタードの味がする、っていうヤツ」
『あぁ…確か、今日はハロウィーンだったね。なら…』
俺はジャックに右手を引っ張られた。
刹那、耳元で囁かれる魔法の言葉。
《 Trick or Treat ? 》
耳まで真っ赤になったのを感じた。
どうしよう、お菓子なんて、持ってない。
『おや、オズ…?お菓子は持っていないのかな…?』
俺は無言で頷いた。
だって、それ以外に手段なんて無くて。
『それなら…キミを頂こうかな…?』
お菓子の代わりに捧げましょう?
甘い、甘い、この身体を。
ぐっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっはぁああああああああああああああああああああああああああ!!!!
ってかはぁはぁ
ジャック絶対確信犯!!もう犯罪級にトキメく!!さすがエロでできてるお人!!最強だミカン英雄!!
しかもギルオズ要素ありのジャクオズ!一度に二度おいしい!!はぁはぁ
このやろ!私がいただいちゃいたいくらいだぜ!!萌ぇえええ!!!